1.鉄砲伝来と江戸幕府

同心くん

 時は遡りますこと江戸時代。かの有名な徳川家康公に仕えた家臣が一人、服部半蔵正成を頭領とする伊賀者の中に、鉄砲百人同心がおりました……。

同心ちゃん

 急にやる気を出してきたわね……。

1.鉄砲伝来と江戸幕府

 わが国における鉄炮の伝来は、群雄割拠の渦まく今から四五五年前、天文十二年(一五四三年)二人のポルトガル人によって、もたらされました。徳川家康が天下統一を成し遂げた有名な戦い、「関ヶ原合戦」に勝利したのは、実に「鉄炮」の使用が大きく左右したといわれております。

 その徳川家康に終始仕え、数々の功績をあげた家臣の1人に服部半蔵正成という伊賀上野出身の武将がいました。
 半蔵正成には彼を頭領とする伊賀者がおり、その中にいた「鉄炮百人同心」が後の「鉄炮組百人同心」となり、現代では同心くん・同心ちゃんのモチーフになっています。

 天正十八年(一五九〇)、家康が武蔵国「江戸」入国の直前、鉄炮組は内藤修理亮清成に預けられ江戸にむかいました。内藤氏は家康の入国前に、武田(甲州)、北条(小田原)などの残党、野武士、浪人達が乱を起こすのを未然に防ぐため、甲州街道と旧鎌倉街道との交差する所(現新宿伊勢丹周辺)に鉄炮組を布陣駐屯させ、その一帯の調査と警備をさせました。 

 やがて、江戸城半蔵門から現四谷二丁目、新宿二丁目周辺にも駐屯。江戸城及び城下周辺の整備が進み、江戸幕府の制度改革に伴い鉄炮組も幕府直轄として幕政の一角に組み入れられることになりました。

参考文献

『日本人名大辞典』 平凡社
『江戸幕府役職集成』 雄山閣
『国史大辞典』 吉川弘文館
『昭54 新宿文化財総合調査報告書№5』
新宿区教育委員会
『将軍の護衛集団』 名和弓雄著
K・Kベストセラーズ発行

Next→2.鉄炮組駐屯から定住へ